16という数字

 「16」番と言えば半世紀前には巨人の川上哲治さんの背番号であった。多くの人がこの数字に何か幸福感を持ったような気がする。しかし今日の「16」という数字はこの反対の意味になっているのではないかと思ったりする。
 筆者は以前全世帯に占める貧困世帯数を調査したところ16%に近い数字を編み出した。この数字は現在もっと高くなっているかもしれない。しかし間違いなく6世帯に1世帯が貧困ライン以下の世帯と言える。朝日新聞は文科省の発表として、経済的困難な家庭を対象に給食費などを補助する就学援助制度の支給対象となった小・中学生は、全児童生徒に占める割合が16%と過去最高になったと報じた。