イラク戦争で空自が「事故隠し」

人権一口メモ
 恐らく中日新聞の半田滋編集委員の特ダネだろう。今朝の中日新聞には「『事故隠し』国を提訴へ」と題した記事が一面に掲載されている。この記事の主な内容は以下のことである。
 米軍主導のイラク戦争で空輸を担うため航空自衛隊小牧基地から2006年に中東のクウェートへ派遣された三等空曹の男性が、現地で米軍のバスにはねられ、後遺症の残る大けがをした。男性は、空自が「事故隠し」に走り、まともな治療を受けられなかった。そのために、国に損害賠償を求める訴訟を9月に名古屋地裁に起こす、というもの。
  この記事から読み取れるのは、日本の自衛隊が米軍の従属化にあること、そのために自衛隊の幹部は自らの部下の人権すら守られないこと、一人の自衛官がろくな治療も受けられず人生を大きく狂わされたこと、である。半田編集委員は「事故が公表されれば日本で問題視され、伏せられていた武装米兵空輸の事実が明るみ出た可能性がある。『対米支援』は失敗に終わったかもしれない」という。